「就職のために今のうちに何か資格をとっておきたい。」
「将来の選択肢を広げるために何か資格が欲しい。」
といった方も多いと思います。大学生のうちは社会人よりも時間があるので、資格勉強をするにはうってつけです。
しかし、ただなんとなく選んでその資格が取れたとしても、将来の仕事に活かせなかったら意味がありません。
今回は、どんな資格を取るべきか迷っている大学生に、おすすめの資格をまとめてみましたのでご覧ください。
TOEIC
TOEICは有名なので知っている人も多いと思いますが、"Test of English for International Communication"の略で、英語の能力を測るテストです。
問題の題材となるのはビジネス英語や日常英語が中心で、海外で暮らしていくために必要な英語の能力を図ります。
TOEIにも何個か種類があるのですが、最も有名なのは「TOEIC Listening & Reading Test」です。
このテストはリスニングとリーディングのみのテストで、就職活動において必要とする企業も多いです。
満点は990点で、平均点は600前後、問題数はリスニングとリーディングのそれぞれで100問ずつ、制限時間はリスニングが約45分、リーディングが75分です。
TOEICは他の資格と違い、「受かるか受からないか」ではなく、「どれくらい点数が高いか」を評価されるテストです。
企業にもよりますが、日系の企業だと600点以上から評価の対象になり、外資系だと最低でも700点以上は必要になるようです。
英語は幅広い仕事で重要になるので、どんな資格取るか迷っている人にはおすすめです。
また、大学受験で英語を使った人や、英語が得意な人は0からのスタートではない分、コスパの良い資格になります。
簿記
簿記の資格では、会社の帳簿を記入する知識を図られ、会社のお金の出入りや財務状況、経営の成績などを扱うことを目的としています。
簿記を学べば経理や会計の仕事だけでなく、幅広い仕事に生かすことができ、就活や転職に有利になるでしょう。
簿記には日商簿記、全商簿記、全経簿記などがありますが、大学生や社会人が0から勉強する人は日商簿記を選ぶことがおすすめです。
簿記に合格するための勉強時間の目安は、3級だと約100時間、2級だと約300時間、1級だと約600時間と言われています。
また、簿記の資格はお金の出入りなどを扱う性質上、数字を扱う必要があります。
そのため、簿記を学ぶことにより、数字や計算に強くなることができ、日常生活や家計の計算などにも活かすことができます。
簿記の資格を取ることができれば、さらに他の資格を取ってみることを考えてみても良いでしょう。
後にも説明しますが、簿記取得後に取る人が多い資格には、公認会計士やファイナンシャルプランナーがあります。
公認会計士
公認会計士とは、医師、弁護士と並び、3大国家資格と呼ばれる資格の一つです。
公認会計士の業務内容は多岐に渡り、監査や財務・経理、コンサルティングなどがあります。
監査は公認会計士のみ行うことが許されている独占業務であり、資格で得た知識を使って企業の経営のコンサルティングなども行います。
公認会計士の平均年収は1000万円以上と言われていますが、その分合格するためにはかなりの時間と労力が必要です。
合格するまでに必要な時間数の目安としては、約3500時間と言われており、受験期間は1.5年〜2年ほどかかる人が多いようです。
公認会計士の試験は2つに分かれており、短答式試験(マークシート試験)と、論文式試験(筆記試験)があります。
短答式試験の試験科目は、財務会計論、管理会計論、監査論、企業法の4科目です。
また、論文式試験の試験科目は、会計学、監査論、租税法、企業法の4科目と、選択科目(経営学、経済学、民法、統計学のうち1科目)の合計5科目です。
合格するにはかなり骨の折れる科目ですが、その分魅力的な資格です。
時間のある大学生のうちに合格を目指して勉強すれば、将来的にもかなり役立つ資格でしょう。
ITパスポート
ITパスポートとは、ITの基礎知識を持っていることを証明する国家資格です。
現代ではITの重要性もかなり高まっているので、ITパスポートはITに関する仕事に興味があるならとっていて損はないでしょう。
実際の業務ではさらに専門的な知識が必要になることも多いようですが、ITの基礎を理解できていればそれらの仕事に役立てることもできます。
ITパスポートの出題分野はストラテジ系(経営全般)、マネジメント系(IT管理)、テクノロジ系(IT技術)の3分野があり、全て選択問題になります。
問題数は100問で、制限時間は120分です。
合格できるまでに必要な勉強時間の目安は約150時間と言われています。
国家資格の中では比較的取得しやすい資格なので、興味があれば取得してみるのも良いかもしれません。
ファイナンシャルプランナー(FP)
ファイナンシャルプランナー(FP)は、お金に関する幅広い知識を持っている専門家で、税金、投資、ローン、相続、保険など幅広い分野の知識が必要です。
FPになるには生活する上で避けては通れないお金に関する知識が必要となり、就活やキャリア形成にも大きく役立つでしょう。
お金に関する仕事には幅広く対応することができ、金融、保険、不動産などに関する仕事ではよりFPの資格を活かせるでしょう。
また、日常生活でもお金の知識があるととても便利なので、家計の見直しも出来き、将来の見通しも立てやすくなるでしょう。
FPに合格するまでに必要な時間の目安としては、3級で80〜150時間、2級で150〜300時間と言われています。
3級は基本的な知識を中心に問題が作られており、就職や転職に有利になるのは2級以上と言われています。
就職活動に役立てたい方や、お金に関する仕事に興味がある方は2級以上を取得することを目指しましょう。
宅地建物取引士(宅建)
宅地建物取引士(宅建)は、不動産取引の専門家であることを示す国家資格です。
宅建士は不動産取引で貸借人と賃貸人の間でトラブルが起きないように不動産の契約を進めていく仕事をします。
宅建士にしかできない独占業務もあり、「契約締結前の重要事項の説明」、「重要事項説明書への記名、押印」、「契約書への記名、押印」の3つがあります。
不動産業を営むには宅建士が5人のうち1人以上必要であることが法律で決まっているので、不動産業界に就職したい方にはおすすめの資格です。
また、不動産業界のみでなく、金融業界や保険業界などでも宅建の知識が役に立つこともあるようなので、就職の視野も広がるでしょう。
宅建に合格するのに必要な勉強時間の目安は200〜300時間と言われています。
試験科目は「宅建業法」、「民法(権利問題)」、「法令上の制限」、「税、その他」の4科目があり、全てマークシート試験になります。
まとめ
今回は大学生が取るべきおすすめの資格についてまとめてみました。
資格はただなんとなくとっても役には立たないとは思いますが、将来の展望や希望の職種の幅を広げることができます。
社会人になると資格勉強をする時間を確保するのも大変なので、学生のうちから挑戦してみると良いですね。
最後までご覧いただいてありがとうございました。