大学で理系(特に工学系)の学部に入ると避けては通れないのが実験です。
実験レポートは書き方が決まっているので慣れれば簡単ですが、慣れていなかったら苦労します。
実際に現役の理系大学生である僕も、初めのうちはレポートの書き方がわからなくて辛い思いをしました。
そんな僕でも書き方さえわかるようになれば実験で良い成績を取ることができたので、この記事を読んで皆さんも参考にしてみてください。
目次
実験レポートを書くにあたって
実験レポートでは行った実験の背景と結果、その結果により何が分かるかを読み手にわかりやすく伝える必要があります。
そのため、感想文のような主観的な意見ではなく、常に客観的根拠に基づいた内容を書くようにしましょう。
学生実験では実験レポートを見るのは教員ですが、そのレポートを何の知識のない人が読んでも理解できるように書けると良いですね。
実験レポートの各項目
実験レポートの項目は各大学から指定があると思いますが、ざっくりと分けると以下のようになります。
- 実験目的
- 実験装置
- 実験方法
- 実験結果
- 考察
- 参考文献
基本的には上記の各項目の順番でレポートを書いていけば良いでしょう。
各大学で実験項目や順番の指定がある場合はその指定にしたがってください。
それでは次の章から各項目の書き方とポイントを説明していきます。
実験目的
実験目的では、
「なぜその実験をするのか。」
「どのような結果が欲しくて、今回の実験をしたいのか。」
などを自分の言葉で書くようにしましょう。
例えば振動の実験で共振周波数の値が結果として欲しい場合は、
「建物の安全性を高めるために共振周波数の値を知る必要がある。」
「共振周波数を求めるために〜の実験を行う。」
などと書けば良いわけです。
学生実験では既に結果が分かっている内容を実験することが一般的です。
そのような場合でも、「実際の結果と計算結果が一致しているかどうかを確認する」などの目的があるので、実験内容によってうまく書き分けて下さい。
実験装置
実験装置の項目では、実験で使用した全ての装置の詳細を書くようにしましょう。
装置名(型番)、製造会社、製造年月日、性能を書けば良いです。
具体的に引張試験機について書いてみると以下のようになります。
(i). 引張試験機(□□□□) ○○○株式会社製
平成12年4月製造
許容荷重 0〜98kN (0〜10t)
最小目盛 19.6N{2kgf}
上の例を参考すれば実験装置の項目は簡単に書くことができます。
実験方法
実験方法では実験内容の説明をします。
実験方法で気をつけるポイントを以下にまとめます。
- 装置を図で示す
- 実験時の条件を記載する
- 実験の原理を書く
実験方法では文章で実験を説明することはもちろん、装置を図で示すとよりわかりやすくなるでしょう。
実験時の条件(温度・湿度・使用した材料等)・原理も必ず書くようにしましょう。
以上のポイントを抑えて、実験方法の例(衝撃試験)を書いてみると以下のようになります。
本実験では, S45C(AR), S45C(QT), S45C(AR, -196℃)について衝撃試験を行った. 本実験は温度25℃, 湿度60%の環境で行った. 衝撃試験機の図を以下に示す. 衝撃試験機の原理は、、、
細かいことはわからないかもしれませんが、雰囲気だけ掴んでください。
実験結果
実験結果では実験で得られたデータを表やグラフにまとめます。
実験結果と一緒に、計算して得られた理論値を表やグラフに書くことも多いです。
表やグラフは手書きでも良いのですが、Excelを使えば早く綺麗な図を書けるので、練習しておいて損はないです。
注意したいのは、実験結果には実験で得られたデータ以外は書かないようにしましょう。
考察
考察では実験で得られた結果がどのような意味を持つかを、客観的根拠に基づいて調べます。
考察で注意することは、ただ個人の感想や言いたいことを書いてはいけないということです。
考察で何を書けば良いのかわからない人は以下のことを書いてみて下さい。
- 実験で得られた結果から何が考えられるか
- 実験値と理論値の誤差について
- 他に良い実験方法はないか
順番に説明していきます。
実験で得られた結果から何が考えられるか
考察で何を書くか迷ったら、実験で得られた結果から何が考えられるかを書いてみて下さい。
例えば、実験値と理論値の値を比較して、似たような値になっていれば、その解析と実験がうまくいっていることがわかります。
逆に、実験値と理論値の値が同じでなければ、実験のどこかに間違いがあるということがわかります。
実験値と理論値の結果が異なっていても、
「実験が失敗したから考察はできないです。」
などと書くのではなく、なぜ結果が異なるのかを定量的に調べると良いでしょう。
実験値と理論値の誤差について
実験では実験で求めた値と、理論値を比較することが多いです。
しかし、実験値と理論値が一致することは基本的にはありません。
そのため、それらの値がどれくらい違っていて、その違いが許容できるものか、許容できないものかを調べる必要があります。
実験値と解析値の誤差を調べるのには相対誤差を使うことが多いです。
相対誤差は以下の式で求められます。
相対誤差 = (実験値ー理論値) / 理論値 × 100 (%)
ちなみに、絶対誤差は実験値と解析値の差で求められますが、実験の考察ではあまり使われません。
相対誤差は、「何%以下だったら良い」などとは一概に言えませんが、低ければ低いほど正確です。
誤差の原因は実験環境や方法など様々なので、そのような誤差がどうして生じたのかも考察できれば良いです。
他に良い実験方法はないか
実験により得られたことや、実験値と理論値の誤差について書くことができたら、実験の新しい課題が見つかると思います。
より正確な実験方法や、簡単に実験できる方法があると考えられるなら、それらについて考察していきましょう。
1つの実験で完結させるのではなく、その実験を通してより良い実験を考えられると良いですね。
参考文献
参考文献はレポートの最後に絶対に書くようにしましょう。
正しく参考文献が書けていない場合は剽窃・盗用になってしまうこともあるので、要注意です。
参考文献の書き方も各大学によって指定があると思うので、その書き方に従うようにして下さい。
また、本だけでなく、インターネットのサイトを閲覧してレポートを書いた場合も参考文献を書く必要があるので注意して下さい。
レポートを書くには本やサイトを参考にするのは不可欠ですので、参考文献は忘れないようにしましょう。
まとめ
今回は大学の実験レポートの書き方を項目ごとにまとめました。
これを参考にして、より良いレポートを作成できたら幸いです。
ありがとうございました!